「小さなチーム、大きな仕事ー働き方の新スタンダードー」【第1話】
こんにちは。ブログ再開いたしました。これまでは株式投資やテニスを切り口に書いておりましたが、引越しや仕事が忙しくなったことを契機に書かずじまいになっておりました。そこで、今後は私の唯一の趣味といっていい読書の記録を残す場(これは良いと思い端を折り返したページを記録するということ)として当ブログを再開することとしました。
ブログ名の「カンニングペーパー」には、忙しくて読書ができない方や気になっていたけれども積読本になっていたり、購入するまでには至っていない本の内容を要約しお伝えする、あなたの読書のカンニングペーパーになればとの思いから付けたものです。
引越しを境にサラリーマンである私は通勤時間が短くなり、同時に、読書量も減ってしまいました(1時間→15分)。当初は通勤時間が短くなれば自由な時間が増え読書量も増えると考えていましたが、実際は、自由な時間よりも移動という限られたタスクしかできない空間のほうが、読書や英単語の勉強などに最適であるということを身をもって知りました。
「小さなチーム、大きな仕事ー働き方の新スタンダード」
(ジェイソン・フリード他著・黒澤健二他訳・早川書房)
さて、前置きが長くなりましたが、昨日読んだのが「小さなチーム、大きな仕事ー働き方の新スタンダード」です。同書は、ベースキャンプというソフトウェア開発会社を起業した著者らが、同社の起業から成長まで現在に至るまでの経験を紹介しており、ジャンルは啓発本・ビジネス本に分類されるのではないだろうか。
面白いのはその語り口と痛烈な論調である。
「失敗から学ぶことは過大評価されている」(私もそう思っていた)
「失敗から学べることはせいぜいしてはいけないことで、実際に次に何をしなくてはいけないかを教えてくれるものではない」(そう言いたかったところである)
日本の企業・文化の中で生きる人には、グッと刺さる内容ではないでしょうか?
他にも生産性と会議のくだりが面白い。
ー会議について
「1時間の会議はみんなの1時間を奪っているから本当はもっと多くの時間を搾取している。10人が参加する1時間の会議は10時間の時間を開催者は奪ったのだ」
(会議好きな会社のあの人に聞かせてやりたいと思うと同時に自分のことを省みた)
ー生産性について
「45分仕事をすると電話がかかってきて仕事が中断される、また15分仕事をするとランチに出かけ、1時間後には午後の会議がある。こんな風に塊の時間というものを意識すると、生産性を高めるにはまとまった時間(ひとりきりモード)を確保することにあるのだ」(電話はしょうがないけれども、ひとりきりモードの時間を大きな塊で確保するよう工夫しろとの著者の言い分を守った私は仕事がその後はかどったことは想像に難くない)
どうだろう、あなたの琴線に触れてくれたのなら嬉しい。ダメージコントロールや文化といったテーマにも実に面白い話が展開されている。
【第2話】へ続く。